團助の歩み

團助胡麻豆腐の始まり

肉や魚を用いない精進料理において『胡麻』は修行僧達の貴重なタンパク質として色々な料理に活用されてきました。なかでも『胡麻』を擂ることから始まる『胡麻豆腐作り』は手間を惜しまない、もてなしの心の象徴とされ、今も修行僧達の活動の源として食され続けています。
明治21年、永平寺の門前町で大豆を原料とする豆腐店として創業し、昭和に入り全国からおみえになる参拝者に『何か永平寺らしい食でおもてなしをしたい』という門前町からの声を受け、永平寺の修行僧に製法を学び作り始めたのが『團助胡麻豆腐』の始まりです。
伝統の味を受け継ぎ、白山水系の豊かな雪解け水と確かな素材、禅の里永平寺に培われてきた食への心づかいをもって丁寧に作り上げています。

大本山永平寺御用商

大本山永平寺に、胡麻豆腐の原料となる「胡麻」、「葛(くず)」を納める、御用商として、御本山の恩恵を受けながら、日々の商いを営ませて頂いております。

團助製造蔵

團助製造蔵の上層部にある、「無盡蔵(むじんぞう)」の大きな看板。大本山永平寺より頂いた漢詩 七言絶句の中に「無盡蔵」という言葉がありました。無盡蔵は、“尽きない”“限りがない”と言う意味の他、仏教教義の言葉で、尽きることのない広大な徳を包含するとの意味もあり、ゴロも良く、縁起の良い文字。福井県出身の書道家 吉川壽一氏に記して頂きました。(吉川壽一(よしかわじゅんいち)氏は、「バカボンド」「ジパング」等のタイトルロゴで有名な書道家)

書道家 絵師 西山鳳陽(ゆき)氏による「團助」

店舗外の中央にある「團助」と言う文字は、福井生まれの書道家であり、絵師である西山鳳陽(ゆき)氏による作品です。店内にも壁絵に作品が展示しています。

胡麻豆腐作りに欠かせない、
三つの素材

胡麻豆腐づくりに欠かせない「胡麻」、「本葛(くず)」、「水」。
『團助』がもつ胡麻豆腐への思いと、胡麻豆腐の本来の美味しさを、少しでも理解していただければ幸いです。

『胡麻』

胡麻風味を高める為、ほどよく煎り、さらにペースト状(液状)にする際、同じ行程を3回繰り返し、極めて細かく仕上げることで味に一層コクを与えます。胡麻は粒のままでは消化の悪い食品といわれていますが、煎ることで風味が増し栄養素も増加します。また擂ることで香りがさらに増し同時に消化をよくします。

『本葛』(くず)

国産の葛の根から、何度も何度も冷水でさらし出し、あくとり作業を数十回繰り返しつくりあげる『吉野晒し』と呼ばれる昔ながらの製法の本葛は、別名『白い金』と呼ばれ古来より不老長寿の媚薬と位置づけられてきました。当店では、風味ときめの細やかさに優れ、素材の旨味を引き出す力をもっている『吉野晒し本葛』を使用しています。

『水』

永平寺の水脈は、霊峰白山の雪解け水といわれております。地下で浄化されたミネラルを多く含んだ地下水を使用しています。